オスマンの亡霊:西アジア問題

政治哲学者マイケル・ウォルツァーが「イスラム主義と左派」を書いている(SYNODOS)。 1990年代以降のウォルツアーやローティ、ハーバーマスらの正戦論は個別に解読しなくてはならないが、このウォルツアーの提議についていえば、アメリカ&グローバル帝国主義…

すでに64年前に行使されていた集団的自衛権

国連憲章第51条によれば、集団的自衛権は個別的自衛権とともに、あらゆる主権国家に認められている。自然権として個人に人権があるように、国家の自然権の一種といっていいのだろう。この集団的自衛権を戦後日本政府は公式に行使を容認していなかったとして…

自衛隊と警察は違憲か:憲法学の「通説」について

憲法学の標準的な教科書(岩波、有斐閣)をいくつか読むと、驚くことが書いてあった。9条で不所持とされる「戦力」には、自衛隊はもちろん、警察も含まれるとするものだ。教科書には「有力な説」として紹介されていた。(ただし、あくまで脚注においてである…

憲法論議は古代法よりはじめるべし

イギリスには憲法がない。 つまり、成文化された憲法典がない。イギリスは憲法の祖国ともいわれるが、名誉革命の王制復古によって古代法遵守が選ばれたためだそうです。また政治体制として憲法の精神を体現させたから成文化する必要もなかったとも。イギリス…

小平玉川上水道路計画と緑地問題

緑地保全はどんどんやるべきだし、住民投票という手段が存在することも、民主主義の観点からよいことと思う。しかし、この小平玉川上水道路計画について思うのは、小平市もさることながら、むしろ計画主体である東京都、そして国に対して訴える方がより適切…

伊万里トンテントン祭の復活を希望する

博多では山笠の季節のようですが、伊万里のトンテントン祭りは、死者が出たため、2010年に廃止されたそうです。なんでも、飲酒した高校生が死亡したためらしいのだが、遺族が損害賠償請求裁判を起こそうとしたため、住民投票で廃止が決定。しかし、廃止決定…

トンネル

手塚治虫展で展示されていた本が二冊あり、一冊はファウスト。もう一冊は「トンネル」だった。この「トンネル」を調べたら、『世界文学全集 第二期12』(新潮社,1930)の「トンネル -外二篇」 ベルンハルト・ケッラアマン(Bernhard Kellermann,1879-1951)、秦…

IS11CAとモバイルバッテリー

昨年の2011年12月に、auとカシオのスマホG'z oneのIS11CAを買った。購入理由は防水・防塵・耐衝撃。iphoneが防水でさえあれば、そちらを買ってはいたが。まあ、防水その他のタフネスを重視する人間は、使うな、ということなのでしょう。[症状] それはともか…

こちらも

はじめてみます。

それにしても

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新年はやはり

とあるところで話してて、やっぱり、はてなは偉大という話になって、大分、放置していたが、なんか書くか。うーん。あけましておめでとうございますw昨年を振り返ろうにも、膨大すぎて書けん。孔子、孟子がやはりすごい件。ずっと探していたマクニールの『戦…

惑星的な、あまりに惑星的な

3/19本日、19年振りに月が地球に最接近している。月が地球と最も遠い距離にあるのと比べると、14%も大きく、30%も明るい。「スーパームーン」というらしい。1993年以来のことだという。これまでに1955年、1974年、1992年、2005年に起きた。 2004年12月のス…

災厄の彼岸

私の過去の2005年の時点でのエントリー「パニック/カタストロフ」 http://d.hatena.ne.jp/kairiw/20050825なお現時点で修正したいところも多々あるが(デマを事実として受け止めていた)、6年後、こんなことになるとは。しかし、6年前に暗澹たる気持ちになっ…

原爆と原発

上記リンク先資料のとおり、原発において、原爆のような核爆発は絶対に起こりません。ただ、それだけだと納得できない方のために、資料をパラフレーズし、最低限の要点だけを記します。なお、詳細については、必ずリンク先をすべてお読みください。1.原爆と…

東北関東大震災

情報を獲得する環境に身をおきましょう。 また、すでにデマなどが流布していますが、デマは善意からも発します。 1923年の関東大震災のとき、地震そのときの被害よりも、のちの火事(空き地に避難していたところへ火の竜巻が襲ったりした)や、情報不足のデ…

舞踊上演「古の夜々の月」於浜松

今年も浜松で踊ります。 第二回アートルネッサンス展・浜松城公演石舞台ナイトイベント参加作品 イマージュオペラ>>ミトロジック<< 「古の夜々の月」 演出・舞踊:脇川海里 舞踊:野沢英代上演時間20分================= 他の参加者の方々は以下の通りで…

円卓会議「土方巽と日本舞踊史」

本日、TAGTAS/Forumにて、円卓会議「土方巽と日本舞踊史」が開催されます。詳細はhttp://d.hatena.ne.jp/tagtas/ 円卓会議 土方巽と日本舞踊史 国吉和子( 舞踊研究) 清水信臣(劇団解体社 演出家) 竹重伸一( 舞踊批評) 脇川海里( 舞踊家・演出家) ・日時:9…

講演「否定芸術論」の御案内

ドラマ・ワークショップ「プラトン『国家』を読む」は、結局、第一巻を逐一輪読というかたちをとり、適時コメントを差しはさんでいった。一人で読むと、つい速読法を使用するくせがついているから、ソクラテスのしつこすぎて、はっきりいってどうでもいい「…

アリストパネス『アカルナイの人々』

本日、杉浦さんのアリストパネス『アカルナイの人々』を読み合いました。アリストパネスのモンティパイソンいや、鴨川つばめ的な悪ふざけ振りはすさまじいものでした。 ラブレー、サド、ブレヒト、ジュネ、パゾリーニ、土方巽、赤塚不二夫、唐十郎、リチャー…

ワークショップ・プラトン『国家』を読む

ワークショップを下記の要領でTAGATS/フォーラムで開きます。 題材は古代ギリシアの哲学者プラトンの『国家』です。 NHKで話題のハーバード大学政治哲学教授マイケル・サンデル氏も、このプラトンの傑作を読むことからそのキャリアをスタートさせました。 正…

勉学遊戯(死亡遊戯としての)

イタリアの哲学者ジョルジョ・アガンベンの文体は緊密で圧縮されたものだが、それは直接指導を受けたハイデガーとそしてなにより氏がイタリア語版全集監修者を務めるほど入れ込んだベンヤミンによるのだろう。一読して幻惑するような華麗な文体のバロキズム…

葡と銃

「帝国の起源」で調査していてひっかかっていたのは火縄銃の伝来で、もしイエズス会=葡萄牙帝国の前衛部隊が東アジア地域の掌握を目論んでいたとしたら、そんなみすみす侵略先の軍事力を強めるようなことはするはずないから、おかしいと思っていたら、いろ…

在日米軍普天間基地問題について

いろいろ読んだが、この政治学者チャルマーズ・ジョンソンの提言が最も、説得力がある。 つまり、そもそも在日米軍基地は十分足りていて、移設もくそもなく、「移設問題」は存在しない。 なんでも、米軍内部の利権争いも背景にあるとか。http://diamond.jp/a…

平田篤胤と阿蘭陀的アンチノミー

阿蘭陀といえば… これもまあなかなか調べるのが億劫になってきたのでここに記しておくと、というか、結論=仮説を先にいうと、 平田篤胤の教理がどうにもスピノザの汎神論の影響を受けているのではないかと思う。篤胤は宣長原理主義者のカルトというイメージ…

フィリョース:料理の考古学(葡蘭と日本)

ポルトガル料理の本を買い、簡単そうなフィリョース・デ・ラランジャを作った。小麦粉にオレンジ(ジュース)、オリーブオイル、ぬるま湯、ブランデー(なかったのでラム酒)を混ぜてこねて油で揚げる。油で揚げ始めてわかったのだが、これ、煎餅ないしあら…

ただ→ウィキペディア→百科全書派

ただの力。レヴューにもあるが、ただについての本にお金を出す矛盾はあるとはいえ、読んでみたい。フリー 〈無料〉からお金を生みだす新戦略作者: クリス・アンダーソン,小林弘人,高橋則明出版社/メーカー: NHK出版発売日: 2009/11/21メディア: ハードカバー…

チチュルブ・カタストロフ

1億5千万年以上続いた恐竜時代が6550万年前、終わった。その原因がやっぱり小惑星の衝突だったとのこと。メキシコのチチュルブ・クレーター(推定直径180キロ以上)を起点に、地層に含まれる金属などの分布が、起点より遠くなるほど薄くなることと…

反重力

最近、誰も使わない「反重力」。 というか、むかし雑誌「インターコミュニケーション」で特集されただけだったのかもしれないが、重力への抵抗というモチーフからいっても、ツイッターは出現すべきものだったんだろう。雲のように漂う、つぶやき。また、これ…

ヒウィッヒヒー

ヒウィッヒヒーをやりはじめてみる。 なんでみんながやってるのか、ようやく、つまり、体験してはじめて分かった。なるほど、いろいろ便利だしスムーズ。一言・つぶやき・メモといった軽い使い方と、ある程度まとまった文などを載せる使い方とか、ほかにも写…