伊万里トンテントン祭の復活を希望する

博多では山笠の季節のようですが、伊万里のトンテントン祭りは、死者が出たため、2010年に廃止されたそうです。

なんでも、飲酒した高校生が死亡したためらしいのだが、遺族が損害賠償請求裁判を起こそうとしたため、住民投票で廃止が決定。しかし、廃止決定の過程で議論もされたのでしょうが、その高校生はまず飲酒しており、違法行為を行なっている。もし裁判がなされれば、そうしたことも考慮されるでしょうし、下手をすれば、親権者の監督不行き届きなども問われたことでしょう。

問題は、「裁判するぞ」といわれて、「いや、裁判だけは」と、法廷で争うことを忌避(日本独特?)したがために、歴史を消してしまう、ということが暴挙。

橘神社楠木正成で、戸渡嶋神社が足利尊氏に縁があるということで、太平記南北朝時代の記憶も残っているというこの祭りを私もできれば見たいと思っていたのに、そうやって、ほんとうにくだらない「ミニ政治」で、文化が消失するのには、ほんとウンザリします。

部外者が何をいうか、というなかれ。伊万里の方々へいいたいのは、その祭りは、いまのあなたがただけのものではないのです。過去の歴史から伝来してきたものを、現在の自分たちだけの専有物品とみなすような考え方が、最近、実に多い。

祭りを真剣に大事に思っているのならば、法廷で堂々と争うべきだった。誰がその高校生に酒を飲ませたか?みたいなところをぼかす(隠蔽する)ために、そうした廃止決定に至ったのではないか、と疑念も生じる。それ以外に廃止の正当な理由が存在しない。

なくなった高校生にしても、祭りでふざけてただけなのだろうし、自分のせいで祭りがなくなったなんて、浮かばれないだろう。

神輿巡回は存続しているらしいですが、この祭りの本質は、合戦にあるのであって、その合戦を廃止するということは、その祭りを廃止するということでしょう。

この伊万里トンテントン祭の廃止が先例となって、岸和田だんじり祭、山笠、その他の祭りが消えていってしまうのではないか?という、やたらな心配をついしてしまう。

伊万里トンテントン祭の復活を期待します。

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[参考]

伊万里トンテントン祭を紹介するサイト
http://tontenton.web.fc2.com/syosai.htm

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