グローリー(1989)

探していた映画がネットで見つかった。南北戦争を舞台にした映画で、重厚な印象があった。
「グローリー」(1989)監督エドワード・ズウィック 出演マシュー・ブロデリックデンゼル・ワシントンモーガン・フリーマン。見直したい。 グローリー [DVD]
この映画についての情報は、南北戦争についてのサイト
http://www.civil-war.nu/home.htmlで見つけた。
「グローリー」は南北戦争を舞台にした映画で、重厚な印象があった。プロットも映像の記憶も本当に断片しか残っていなかったもの。しかしその重厚感だけは、なぜかラストシーンが終わったあとの暗い煙とともに覚えている。いや、あの煙こそが絶望の徴であったし、それゆえ以後キーファーや後期マーク・ロスコの絵画を見ても、既視感を感じたのだった。いやそれどころか、当時の私が先日のエントリーで触れたような中学時代における体験を、ある確信にもっていってくれたもののひとつであった。私の絶望を固めたもののひとつ。いま見直すとどうかは分からないが、まぎれもなくこの映画は、「ハンバーガヒル」などと等しく、私にとっての「教育映画」であった。「プラトーン」のいかにものバーバーやルイ・アームストロングの使用よりも(むろんその音楽自体は強烈であったが、映画がそれに匹敵しているようには感じられなかった)、また「グッドモーニング・ヴェトナム」や「フルメタル・ジャケット」よりも、あの煙は重かった。もちろんこれは私の体験におけるモニュメンタルな意味で。
 この映画、中学三年から高校一年にかけて見たものだ。たしかN・Sと見に行った。長崎の映画館。白人の若者が三人くらいでいて、悲壮なラストにshit!といっていた。反人種主義的な内容(だったと思う)に共感したその反応を聞いて、なんとなくほっとしたしまたうれしくもあった。その頃は、強烈な「ミシシッピ・バーニング」をすでに見ていたので、「白人」=アメリカって、原爆は落とすし、ベトナム戦争はボロボロだし(当時ベトナム戦争ものの映画の公開が多かった)最悪じゃないかと感じはじめていた。それでも、もちろんアメリカの映画と音楽は大好きだった。このころ、ローリング・ストーンズを遡る形で、ブルースと出会う。はじめて買ったブルースのCDはマジック・サムだった。熊本のいいレコード屋でだった。親父はフラミンゴスのレコードを買っていた。夏休みに、実家で、ロバート・ジョンソンのレコードを聴き、衝撃を受ける。当時はまだCDがなかった。すくなくとも、探すことはできなかった。
出演が、マシュー・ブロデリックというのも懐かしい。その後ロブ・ロウとともに印象にないが、いまどうしているのだろう。(→はてなキーワードによればいまもご健在。こちらが映画から離れただけのこと。)「フェリスはある朝突然に」は学校をサボルことがいかに楽しいかを証明wした映画。 フェリスはある朝突然に [DVD]おかげで、以後、サボリまくり、ついに放校される。もちろんそれは「フェリス」のみが原因ではないが。はまぞうでジャケットを見ると、ブロデリックさんがひげはやしている。それで思い出したのが、カワイイ顔のブロデリック、ちょっとギャグだなと当時感じたのだった。