「この懐かしき蒸気」告知

告知文より。
 おかげさまで無事「マーカイム」を上演することができました。当然至らない所も多く、また殺害行為という主題が大変私にとって興味深いものであったこともあったので、いずれ機会を待って再演に運びたいと考えております。
 さて、イマージュオペラ次回上演のお知らせです。今月の28日、中野planBにて、イマージュオペラ>>モノブロック<<「この懐かしき蒸気」を上演いたします。間隔を置かずに上演を続けることになった理由は偶然によるものですが、全力を尽くして上演に臨みたいと思っております。
なお本作品は、12月3日・4日に横浜BANKART1929馬車道ホールにて上演予定の、イマージュオペラ>>ロマンティック<<「死の病い、居留地にて」の序奏として構成されました。
お時間ございましたらぜひお越しください。   
==========================================
10/28thurs.  イマージュオペラ>>モノブロック<<  「この懐かしき蒸気」
構成/舞踊:脇川海里  音響/照明:曽我傑  調整/脚色:木村江里
開演:20:00(開場は30分前)
場所:planB TEL/FAX 03-3384-2051 東京都中野区弥生町4-26-20 モナーク中野B1 http://www.i10x.com/planb    交通:地下鉄丸の内線 中野富士見町駅下車7分
御観劇料:予約\2000当日\2300     予約・問い合わせ:TEL/FAX 03-5373-0536
imageopera>>monobloc<< “this nostalgic vapors”
construction/dance : kairi wakikawa sound /light : masaru soga regulation /arrangement: eri kimura
=======================================
ビザーロワタシトシタコトガ×××ニステラレテ蒸発する槍の雨
 の帳水溶性の黒では駄目四本の列柱悲しき亜熱帯ターナー
 の空気遠近法ただあこがれを知るものだけが海階
 級闘争左眼角膜移植手術どの単位も平等でな
 くてはならない夏の雨失われたこの炉ザ
 ッパスミマセン鳥畜生ひび割れた
 シュトロハイムの荒れ地万人
 に理解可能な記号体
 系蒸発するメテ
オール
=========
脇川海里プロフィール
イマージュオペラ主宰。社会人類学詩学を経て、大野一雄慶人父子、笠井叡らに舞踊を学ぶ。自身の舞踊の基本様式を、中世において幾何学的な運動が、自然との調和を欠き、自己運動と化して暴走していくようなゴシック(ヴォリンガー)の運動と照合させている。昨今は、大アルトーの爪より、ビザーロ・ブレヒト・マネの地理関係へと移行している。
作品に「カタモルフォーズ」「トラクトア/トロープス」(HM/W参加)、客演にライムント・ホーゲ「Tanzgechichten」(デュッセルドルフ・タンツプラットフォーム)他。
==========================
イマージュオペラ今後の予定
●12/3fri.4sat.イマージュオペラ>>ロマンティック<< 「死の病い、居留地にて」
横浜Bankart1929馬車道ホール   言語素材:マルグリット・デュラスモーリス・ブランショ   身体素材:笛田宇一郎  ピエール・ダルド アレッシオ・シルベストリン 野沢英代 相良ゆみ 岡佐和香  花佐和子 脇川海里
●2005.春 イマージュオペラ>>コントラ-アタック<<「カルデロンの囲い地」 die pratze

==============================================
追記:金曜日に、フランスの哲学者ジャック・デリダが亡くなりました。享年74才。ガンによるそうです。深く追悼の念を捧げます。つきましては、10/28日に上演予定のイマージュオペラ>>モノブロック<<「この懐かしき蒸気」および12/3、4日のイマージュオペラ>>ロマンティック<<「死の病い、居留地にて」を、ジャック・デリダ追悼舞踊公演にさせていただきます。 イマージュオペラを運動体として構想する際、そのもっとも基礎的なレベルで刺激を与えてくれた人々のうちのひとりが、デリダでした。 12月の「死の病い」を作る上でも、デュラスの盲目性を把握するためにデリダの「盲者の記憶」を参照していたところでした。ブランショドゥルーズフーコー、デュラス、デリダが逝って、20世紀もいよいよ閉じているかのようです。 「デリダが死んだらもう終わりだな」とつい一週間前も独り言をいっていたところでした。予測されていたことはいえ、尊敬する人物がいなくなる事態というのはやはりとても痛ましいことです。2004年10月10日脇川海里イマージュオペラ