days  ビビューン

制作の日々。
かなりハードなスケジュールである。
休みがもちろんないどころか、一呼吸置くと、すぐデータの提出などを求められ、あれやこれや。
離れてみればそんなに大変なスケジュールなはずではなかった(はず)なのに、なんか鬼のようである。
 
 読書もできない。一日数ページがやっとである。
まあ気晴らしのネットサーフィンをやめればよいのであるが。
今日はyさんとウルトラセブンの話になって、アクマイザーの話になる。
とあるサイトで教えてもらう。
 ビビューンと間違えていた。
といっても、いわゆるこのグループヒーローものの黄金時代のマイナーな番組を私はテレビで見たことがない。小学生低学年のときにむさぼるように読んでいた本を通じてのものだ。
 仮面ライダーシリーズにせよウルトラマンシリーズにせよ、当時テレビでやっていたものはみていたものの、なにせ地方の民放は2チャンネルしかなかったから、放映される機会がなかった。
 もっと幼いときは東京にいたので、そのころはゴレンジャーを食い入るようにみていたらしいのだが、ほとんど記憶がない。レンタルDVDとかで見直すと、案外原体験的な映像にでくわすかもしれない。でもまああまりわざわざ借りる気がしないまま、そのくせ見たいなと漠然と思い続けている。
 キョーダインとかも本を通じての、つまりキャラクターのデザインしかしらず、その映像のなかの動きなど、想像しこそすれ、実際にみていないのだから、自分の想像する動きとか声とかと、映像の動きとか声とか台詞の内容とかが思いっきり違うと興ざめしそうで、いや別に興ざめしてもかまわないのだが、つまり、まあいいやという感じでいままで見てない。でも見てみたい。つか、見ればいいだろって。あほくさい。

 しかしあのころの怪獣のデザインといいネーミングといい、いいな。楽しい。

ウルトラセブンが小さいとき、つまり人間サイズのときの、建物のなかでの怪獣との戦闘に大爆笑。
怪獣が弱すぎる。反撃くらいしてくれよ。

 まあ私の世代は、ガンダムとかキン肉マンとか「リングにかけろ」とかが現役で、ちょっとうえのひとたちが「タッチ」とかだったかと思う。そんな印象。でも「タッチ」は男子が読むものではないとばかり思っていたので、読まずじまいで、その絵柄は、私にとっては、ギャグだった。それがいま映画化されている。いや別に興味はないのだが、世代をねらいうちしているなと思っただけ。

 それで、ウルトラマン世代とか仮面ライダー(たぶんストロンガーまで)世代からすると、ガンダムは「ニュータイプ」のイメージがあるようだ。そして、それは「エヴァンゲリオン」にも投影されているようだ。
なるほど、はじめて聞く印象で、興味深かった。
 たしかに、単純アクションあるいはハードなプロットに対して、ガンダムは心理描写やコミュニケーションへの神秘主義的な憧憬がかなり色濃く埋め込まれてあったような記憶がある。
 特撮ヒーローものからアニメーションに趨勢は移行していったのかもしれない。
が、ここいらは、サブカル研究で膨大な研究がなされているのだろうな。

 そういえば、笠井叡先生の踊りを見たときに湧いた印象のひとつが、あの特撮ヒーローものの「変身ポーズ」である。また、歌舞伎の変身ものなどを見るにつけ、それは確信に変わったのだが、あの特撮ヒーローものは、あきらかに歌舞伎の伝統を踏まえている。意識していたのかどうか知らないが、そもそもそれ以前の忍者ものとか、時代劇のチャンバラアクションなどは江戸歌舞伎とダイレクトなものだったろうし、そうした少年少女のための?文化(サブカルチャーw?)に溜め込まれたいろんな形とか動きとか感情とかの「型」があり、それがまた連綿と反復してきたのだろう。そのなかに勧善懲悪の道徳感覚もあった。
 それでこれはわからないのだが、昨晩ウルトラセブンを見て、非常に滑稽であった。これは古いからそう見えるといよりも、当時、つくっていたひとたちも分かってやっていただろうと思った。
 歌舞伎などを見ても、そういう滑稽なところは、観客はよく笑っている。
それでこれも分からない、なんとなくの思いつきなのだが、たとえばガンダム以降、そうした登場人物なりアクションなりにおいての滑稽さなどがなくなっていったような気がするのだが、どうだろうか。
 エヴァンゲリオンにおいては、そうした滑稽さはある程度復活している箇所もあったと覚えている。
 
 アクマイザーをネットで調べると、ふざけた内容で、これはとても見てみたい。たぶん、作っていたひとたちは、完全に、ギャグをねらってやっていた。
 話や設定が破綻しまくっているところなども、スラップスティックといっていいのだろう。だから、こどもに愛されたんじゃないか。

 と同時に、1970年代の特撮ヒーローものには、当時のいわゆるアングラ演劇運動の影響も入っているっぽい。すくなくとも、寺山修司土方巽状況劇場などとは、いろいろ対応している部分がある。

このへんもほじくりだすと、きりなさそうだ。