赤い旅団とディキンソン

フェルトリネッリの話題から赤い旅団をネットで見ていると、アルド・モロ誘拐殺害事件を題材にしたマルコ・ベロッキオの「夜よ、こんにちは」のサイトに出会った。
 見ていると、この映画のタイトルはエミリー・ディキンソンの詩「GOOD MORNING-MIDNIGHT」(1862)から採られたという。それで、なるほどだからフェルトリネッリ書店にはディキンソン詩集が平積みで置いてあったのかと納得した。ベロッキオのその映画は見てないのでいずれ見よう。
 赤い旅団は1999年、2002年にも暗殺行動を行っている。もっともこれは新赤い旅団で編成は異なるようだが。
 いまは活動が収まっているとはいえ当局との緊張関係は当然いまも続いているだろうし、こうした背景があればこそ、政治的な話題を話すときに感じられたある不穏な感じとは、私が極東より来た外国人であるがゆえの意外性というだけでなく、社会風土の空気としてそこに漂っていたものだったのだろう。
 
 あとから振り返れば、いまでもイタリアでは「左側」が生きていることを示す兆候がいくつもあった。 

粉川哲夫さんによるアウトノミア運動の紹介。
http://cinema.translocal.jp/books/medianorogoku/m-006.html