リミニ・プロトコル「ヴァレンシュタイン」

ドイツ現代演劇 ヴィデオ上映シリーズ
リミニ・プロトコル演出「ヴァレンシュタイン」(シラー原作)

リミニ・プロトコルはヘルガルト・ハウクとダニエル・ヴェツェルおよびシュテファン・ケーギの3人による劇作家・演出家集団。解雇された航空会社の社員を舞台に上げたり、インドのコールセンターからベルリンの観客一人一人にケイタイを通して散歩の指示を出したりといった、いわゆる「ポスト・ドラマ演劇」の代表的存在のひとつです。

ヴァレンシュタイン」は、3人のメンバーのうちのヘルガルト・ハウクとダニエル・ヴェツェルによって企画されました。マンハイムとヴァイマールの警察署長、出会い系エージェンシーの女性オーナー、キリスト教民主同盟(CDU)の政治家スヴェン・オットー、軍人、米軍退役将校などが、忠誠、愛、権力、裏切り、戦争についてのシラーの原作をもとに、2時間の舞台を作り出します。彼らは俳優ではなく本人です。さまざまな職業人を舞台に乗せることで、古典の原作と現代社会を結び付けるドキュメンタリー演出です。現実が演劇になり、また逆に現実が演劇になり、現代社会のさまざまな位相が多面的に映し出されます。

2006年11月30日 19時 ドイツ文化会館ホール 
入場無料
参考字幕作成:吉村暁子・田原奈穂子
解説:新野守広
Tel. 03-3584-3201
http://www.goethe.de/ins/jp/tok/jaindex.htm