コンテクスト:ジャパン/アメリカ

また別の大きな問題がある。これについては、あえて触れないで、これまで来た。「あえて」といっても、むろん意図的という意味ではそうだが、かといって、それについてなにか特別な考えがあるわけでもない。

それは、現在の日本というコンテクスト。あるいは、<J>というのだろうか。

うーん。ジャパン。

日本がアメリカの属国であることは疑いえない。
あ、でもここ、まえどれかのエントリーで書いてたな。

ヨーロッパの鬼子あるいは私生児あるいは反逆児アメリカ。
それは18世紀に誕生しました。http://d.hatena.ne.jp/kairiw/20050518
1781年、イギリス軍が、アメリカに降伏したとき。
しかし、19世紀アメリカがどんな軌跡を描いたかについて、よく分かっていない。ポー、ホーソーンメルヴィル、ディキンソンは好きなので、なおさら知りたい。
ものの本あるいは現在の印象でいうと、19世紀アメリカは、「ヨーロッパの田舎」というもの。そしてこれはおそらくそうだったのだろう。
19世紀ヨーロッパ、とりわけフランスにおいて、大量消費時代がすでに到来している。
パサージュ。アーケード。デパート。…それに比較して…
あるいはアメリカはそれからどのように社会を構成していったのか。
20世紀のパックス・アメリカーナを実現させた条件とは?



で、日本に戻ると、江戸時代より出島という「穴」から入ってくる西洋の知識(ってなんだかもう…w)から、日本は鎖国体制(これは日本独自の絶対主義ともいえる?)よりの脱皮を準備する。ペリーはまあたまたまだw 

…それから、二葉亭四迷らによる近代日本語の創造。決定的だったのは、やはり夏目漱石高村光太郎だろう。
でこれも飛ばして。以降、西洋の古典と同時代の文献紹介が怒濤のように輸入される。
で、第二次世界大戦後、さらに輪を掛けて怒濤輸入の反復。
経済システムの安定化と高度成長とともに、さらに怒濤輸入は続く。
1970年代は、まさにこの頂点だったろう。
1980年代。さらに続く。ヴァリエーション。
で、やっとバブル崩壊で、一気に成長収束。それと同時に安定化。これが1990年代。
そうだ。90年代は古書業界で働いていたもので、一時はもう、出版界軒並み消失という終末論的なことがまじめに語られたものだった。そうだ。その終末論で私も黙示録的になっていって、破裂したのだった。

で、なにがいいたいかというとこの日本のモダニズム=近代化=怒濤の輸入が終わると同時に、今日いう<J>という場所が形成され、現在にいたっているということ。