ルソーとミメーシス

本棚を漁っていたら、出て来た。この雑誌、ボロボロで割れてしまっていた。

平井啓之「ルソーに於ける“模倣”の問題」(「現代思想」1979年12月特集号所収」)
 この論文によると、
・ルソーの参照したプラトンのテキストは、「国家」第十巻と「法律」第二巻。
・ルソー「学問芸術論」における芸術否定論。
・ルソーの価値論→「善」より、「真」「美」を裁くというモチーフ。
パスカル「パンセ」§134「絵画とはなんと空しいものだろう。原物には関心しないのに、それに似ているからといって感心されるとは。」
サルトル「聖ジュネ」→ジュネの「にせの散文」のもつ否定しようのない壮麗な美。
・有用性とは区別される快楽という問題。演劇及び芸術の特質としての「快楽」。
・迎合と(真実の)歪曲。
・見かけ、イメージ、幻覚
・想像力批判→欲望をそそのかすゆえ。
サルトル「想像力」(1936)、「想像力の問題」(1940)。
・ルソー「言語起源論」のサブタイトル→「旋律および音楽的模倣について」

またこのルソー特集号には、以下が収められている。

・ジャン・スタロバンスキー「偶像破壊の祭」
→『自由の創出』白水社所収。(この本、未読だが、語りつくされてそうな気がする。)
ポール・ド・マンジャン・ジャック・ルソー(原題:「ルソー第二論文におけるメタファーの理論」)」