チベットはチベットである(承前):友愛

中国政府は、対話の条件として、独立の放棄を条件とするという。

…それ、対話でもなんでもない。ただの一方的な押し付けといいます。

それに、ダライ・ラマは独立については譲歩しているではないか。

 
町村官房長官は双方への自制を述べたが、総理は?

 超党派チベット議連による声明。
http://www.tibethouse.jp/news_release/2008/080319_giren.html
http://sankei.jp.msn.com/politics/situation/080319/stt0803191832006-n1.htm

 
たしかに国家間交渉ということでは慎重な対応が求められるのはわかるのだが、しかし日本からは冷静に距離をもって考えることができるし、それゆえ、中国政府に対して、柔和な言い方でも、提言できるだろうと思う。その意味で、日本政府の責任は重い。

 福田総理も「親中派」だというのなら、なおのこと、中国政府に友愛をもって、説得にかかれるのではないか。

 このままだと、オリンピックが開催されるとしても、多くの国がボイコットせざるをえなくなる。(1980年のモスクワ・オリンピック)
それは中国にとってもよくないことだし、周辺諸国にとってもよくないことだ。

 ダライ・ラマ14世は、中国当局と直接対話を考えているという。

たしかに、暴動が鎮圧され、また制裁も制止でき、チベットが中国の自治州のひとつとして、宗教的文化的教育的自立を果たせたら、事態はとりあえずは収まる。

 つまり、中国政府が、すこしでも落ち着きさえすれば、事は収まるはずなのだ。

 
まずは、性急な発砲をやめてほしい。
チベット人権民主化センターのサイトには、犠牲者の証拠写真が掲載されている。(四川省アバ・チベット族チャン族自治州における)

http://www.tchrd.org/

「press」から、「Photographic evidence of the bloody crackdown on peaceful protesting Tibetan at Ngaba County, Sichuan Province, on 16 March 2008 」の頁へ。

 ※精神的衝撃をうける内容です。


もう、繰り返しになるが、こうした悲惨な状況を停止するには、やはり中国政府が、ダライ・ラマ14世との対話を受け入れることだし、理想的なことをいえば、アジア諸国ひいては国連なり西欧諸国などもまじえて、対話(会議)の場所を設けるといいと思う。