5.配布資料(4/10)その２
1842 年水野忠邦、天保の改革で人情本出版禁止、処罰。直後、柳亭種彦死。歌舞伎小屋を浅草へ強制移転、官許制にし、江戸三座制（中村、市村、森田）
1844、オランダ国王、日本に開国を進言。
1845 英船、長崎来航。テキサス共和国(1836メキシコから独立）、アメリカに併合。
1846 米・デンマーク、浦賀に来航。 英、ラダック占拠。 メキシコ戦争(-82)：テキサス共和国の帰属を巡る。
1847 エマーソン、ユートピア的個人主義をもって社会主義を批判：資本主義を擁護したわけではない：国家も最小に→◆19世紀半ばには社会主義はすでにアメリカ社会では拒絶されていた。社会主義はフランス的革命（救世）思想として到来したが、それはアメリカ的革命（救世）思想にとってライバルとなった(RB:224)。米にとって「革命的」であることはよいが、「無神論」「物質主義（唯物論）」ということは許されなかった。
1848 ◆仏二月革命で王制廃止。第二共和制→労使対立激化、ナショナリズム・自由主義運動→ウィーン体制崩壊。ベルリン・ウィーンで三月革命、ハンガリーで翌年コッシュートの乱、イタリアでリソルジメント運動。「共産党宣言」
1849 英航海条例撤廃→自由貿易主義確定／幕府、海防強化令：“総国”の力：百姓・農民も国防の士[総動員体制]。以降、農兵が採用。
1850 太平天国の乱（〜64 死者4千万)。ジョセフ・ヒコ漂流。
1852 ペリー父島にピール島植民政府／英、ビルマを挑発し、英緬戦争II;ビルマ、国土を半分喪失。
1853 ペリー四隻で来航。水戸藩徳川斉昭「海防愚存」建白：和でなく戦を主とすべし、日本は外夷では帝国と恐怖致し居り、往古の三韓征伐、中古の蒙古撃退、近古の朝鮮征伐・耶蘇教禁絶によりその御武威が海外にふるわれたからであり、ペリーが我儘に測量は、開闢以来の国恥。（当時でも米国測量は国際法違反）
1854 ,1月ペリー七隻で再来航：人道支援を要求しつつメキシコと同じようになりたいかと恫喝。林復斎：人命を重んじるのであれば戦争に及ぶ義はないと反論[幕府外交は無能ではなかった]。3/28クリミア戦争開始：トルコ利権。◆3/31日米和親条約：交換比率１ドル＝一分銀１枚→二年後、このレートでは日本の物価が三倍になることを後ハリスが下田の生活で知り、1ドル＝一分銀3枚へ→当時日本では金銀交換比率1:5で欧米では1:15→欧米では銀貨15枚は金貨１枚、日本では金貨3枚→両替するだけで３倍→商人ら純度の低い銀貨メキシコドルを大量に持ち込み、一分銀に変え、さらに金貨に変える：莫大な金が流出50万両〜一千万両（幕府年間予算は200万両）→物価騰貴→幕府崩壊。8月英仏カムチャッカ攻略。防衛にあたったプチャーチン、翌年日本と日露和親条約。9月英、砲艦外交で日英和親条約
1856,3月クリミア戦争で露敗北：英仏の覇権強化／◆10/8 英船籍を名乗る中国船アロー号を清の官憲が臨検。12名を拘束、3名を海賊容疑で逮捕。広東領事ハリー・パークスは臨検不当、また逮捕時に英国旗を降ろしたことは大英帝国への侮辱として抗議。清の葉名チンは国旗はなかったと主張するが、パークスは強固に主張（実際には船籍登録は期限切れ、また英国旗を掲げる権利はアロー号にはなく、逮捕は合法） 香港総督バウリングは海軍に広州の砲台を占領させる。広州で反英運動が起こり、居留地が焼き打ちされる。英は仏と共同出兵→アロー戦争（〜60 清と英仏）
1857 西欧で経済恐慌。インドで大反乱、東インド会社軍が鎮圧。12/29英仏連合軍、広州占領。
1858,2月北京で交渉決裂、天津制圧。天津条約：英仏へ賠償、公使駐在、基督教承認など／◆仏安戦争（〜62):仏西、ベトナム侵攻。コーチシナ割譲／7/29日米修好通商条約:ハリス、アロー戦争に出兵した英仏が日本侵略する可能性を指摘、それを防ぐには米とアヘン輸入禁止を含むこの条約を結ぶしかないと説得。また金銀交換比率では日本は金貨基準を主張するが、米は銀貨基準を押切る。ハリスは帰国後その強欲を批判され名誉失う／英国、インド併合：東印会社間接統治から直接統治へ。東印会社解散、ムガル帝国滅亡／米第三次大覚醒運動。
1859 ,５月初代総領事オールコック来日、軍馬の売却を要請。6/17 障害物除去の最中に英仏艦隊はモンゴル人将軍センゲリンチン軍による砲撃を受け、上海へ撤退。１万７千の大軍で進軍。10月安政の大獄：井伊直助、攘夷派弾圧。橋本左内、吉田松陰ら処刑。
1860, 3/20日米修好通商条約批准のため77名渡米：小栗只順、独断で通貨交渉。交換不当を実証し（純金比率16:8）米承認。しかし条約改定に至らなかったのは交渉が幕府の指示ではなく、また新しい万延小判の鋳造のため)3/24桜田門外の変／英仏、北京占領→10月露公使イグナチェフ調停で北京条約：天津開港、九竜半島割譲、清人の海外渡航許可＝苦力貿易の承認／露ウラジオストク（東方征服）港建設/崔済愚、東学を興す（西学＝基督教に対抗）,64処刑。
1861, 3/5露農奴解放令。3/14露軍艦ポサドニク号、対馬芋崎占拠、永久租借を要求：折衝を経て8/26露領事と英オールコックの仲介（勝海舟の提案）で撤退。折衝にあたった外国奉行小栗上野介は老中と対立、辞任。露はこれより朝鮮に行くと明言→朝鮮服従の必要と幕府認識。4/12米、南北戦争（-65）
1862 薩摩の五代友厚、高杉晋作、清の上海を調査、「英ノ属国」。東禅寺事件・9/14生麦事件（薩摩藩による英人殺害：賠償金10万ポンド）
1863, 1/9英国枢密院、対日海上封鎖など武力制裁勅令可決。4/9足利三代木像梟首事件。首謀者の一人師岡正胤は平田派の国学者で秋水の妻千代子の父。
◆5月下関戦争（長州対米仏）7月薩英戦争（〜64 長州と英仏蘭米。市街を焼かなかったことを理由に300万ドル償金：ホープ中将は賠償に応じない場合は江戸・京都・大阪占領計画も検討。善戦した薩摩と英国結託）／竹尾正胤『大帝国論』／仏、カンボジアを保護国に。第一インターナショナル(-76)。
1864,8/5英仏蘭米、下関砲撃：彦島租借要求：賠償金300万㌦は幕府とのち明治政府が支払う。レオン・ロッシュ来日。英国を信用できない小栗、仏に造船所建設について相談。海舟は海軍人材育成に500年かかると批判、小栗「土蔵附き売家の栄誉を残すべし」と幕府滅亡を見込んでの発言。横須賀ドック建設、仏に委任。仏の幕府支持へ（仏外相は後に薩長支援にまわりロッシュは罷免）。8/20幕府、長州征討。
1865,8月小栗「商社組織（日仏組合商法）の伺書」提出；外国商人の貿易独占や密貿易対策。◆9/16ハリー・パークスら英米仏蘭軍艦、大阪湾に侵入、威圧的に兵庫開港を要求（背後に薩摩）。10/5開港勅許。10/13慶喜休戦（薩摩が動かないため←龍馬の密約薩長同盟）
1866 ◆仏、朝鮮江華島占領。米、大同江侵入→幕府使節派遣→二度拒絶され、倒幕で中断。
1867,1/30 考明天皇暗殺か。５月兵庫開港。6/5小栗「兵庫商社」設立→薩英慌てる。８月ええじゃないか乱舞。◆10月大政奉還、12/9王制復古（小御所会議）、幕府滅亡（神武創業之始に原き…＝神武への遡及：大国隆正に学んだ玉松操が進言）：西郷江戸攻撃を計画していたがパークス反対（横須賀の仏を意識）／矢野玄道『献芹語』（帝国のプログラム）／ナポレオン三世、軍事顧問団派遣。シャノワーヌ、ブリュネら来日。
1868,1/11 神戸事件：仏と銃撃戦1/15新政府、幕府の条約遵守をいい列強局外中立:表向き攘夷を唱えた新政府による転向。2/15世直し一揆／３月神仏判然令：神道原理主義による廃仏毀釈運動：平田派・水戸学→仏教は外来ゆえ耶蘇対抗のためには神道国教化しかない：正志斎『新論』仏教は愚民を欺く、天皇が天照神を祀り、藩主らは土地の神を祀り、村は産土（うぶすな）神を祀れば神々は皆天皇の誠意の及び、心を一にした国家ができる／4/6東山道軍総督府、小栗斬首／戊辰戦争（鳥羽伏見の戦い・東北戦争・函館戦争）：島原の乱以来の戦争。幕府側松平正質、敵の頬肉を酒の肴に、また薩摩兵、胆煮食す。会津領民落城に同情せず。函館でも榎本軍による強奪など：巷で「榎本ブヨ」。12/7東北諸藩へ寛大な処分：勝とパークスら画策。12/28列強、局外中立解除：戦中英仏米は軍艦配備、戊辰戦争は列強の監視下に行われていた。激しい攘夷活動が西欧諸国に植民地化をためらわせたともいう（平川344)。
1869 ブリュネ帰国、翌年普仏戦争に参加。のちパリコミューン鎮圧。米ラビのアイザック・ワイズ「歴史における我が国の位置：神に任命された自由の旗手、「われわれは元は英人、独人、仏人、西人…であるが、そのいずれでもない。この土地に生まれたすべての子どもはアメリカ人である」
1870 米国、朝鮮漢江で通商要求。 4月政府、妙薬としての人胆・脳・陰茎密売禁止。
1871 ◆朝鮮、米国と江華島で交戦。 岩倉具視ら欧米視察（要人が二年も海外に）。パリコミューン。マルクス「フランスの内乱」。西園寺公望。
1872 東京府、劇場に課税。また歌舞伎に、貴人・外国人の鑑賞にふさわしい道徳的筋書きにし、狂言綺語をやめるよう通達。三座制も解消／ディズレーリ：帝国連合のヴィジョン：拡張より既得植民地の維持：グラッドストンの平和主義に飽きていた国民に支持。
1873 征韓論。板垣下野。第二次仏安戦争
1874 板垣江藤ら民選議院設立建白書（翌年愛国社結成）。江藤新平佐賀の乱。台湾出兵。
1875 ◆江華島事件（翌年 日朝修好条規、ペリー来航の再生産／反復）。新聞紙条例、讒謗律。歌舞伎『吉備大臣支那譚』：邪馬台詩解読の場面。
1876 メルヴィル『クラレル』：トルコ人のように残酷なアングロサクソン／他のいかなる人種からも愛されない／拝金主義の海賊ども／地獄の太鼓が聞こえてくる／民主主義の暗黒時代。／豪、純血のタスマニア・アボリジニ絶滅。
1877 西南戦争。戦後、インフレーションと内国制度整備。
1878 大久保利通暗殺／スコットランド人マクレオット日本ユダヤ民族説／6月「千代田神徳」で有職故実を再現開始（歴史の再現）10月団十郎「斉藤実盛」で源平時代の服装→仮名書垣魯文、「活歴」（活動する歴史）批判
1879 田口卯吉「日本開化小史」「内地雑居論」。末松謙澄「成吉斯汗」をロンドンで出版（義経説。欧州で日本認知させるため）
1880 集会条例。12月第一次ボーア戦争（〜翌3/23):金・ダイヤモンド鉱山利権を巡り蘭系ボーア人と英国：英敗北。
1881 明治14年の政変（独君主制派＝伊藤と英議院内閣制派＝大隈との対立）。松方デフレ（インフレ対策）と日本銀行設立。秋田事件（挙兵計画発覚）
1882 福島事件、7月壬午事変（守旧派＝大院君派による開化派＝閔妃派と日本公使館員殺害→日清両軍漢城駐留）／仏、ハノイ制圧／兆民「民約約解釈」／団十郎の「活歴癖」が悪評。
1883 高田事件。◆清仏戦争（〜85仏、越南とカンボジア併合、仏領インドシナ連邦建設)／団十郎、求古会発足（有職故実の研究、綺堂の父も参加）
1884 群馬事件、加波山事件、秩父事件。12月甲申事変（朝鮮開化派と日本軍のクーデタ）→諭吉、失望。大阪事件
1885,3月諭吉「脱亜論」10月警視庁、劇場の興行を８時間に。11月大阪事件。旧自由党・大井憲太郎が朝鮮の閔妃ら保守派を一掃しようとクーデタ画策、事前に検挙。透谷、離脱→「内観的夢想」／ドイツ帝国(1871-1918)の植民地獲得開始：南洋諸島、ナミビア、ルワンダなど／米ジョザイア・ストロング『我が国』：世界の耕作可能な土地はまもなくなくなる。世界は新たな歴史的段階、諸民族の最終的な競争の段階に入る。世界で最大の自由と最も純粋なキリスト教と無類の力を持つアングロサクソン民族はいまそれに備えて鍛錬している：人類アングロサクソン化のビジョン／英緬戦争IIIでビルマ王朝滅亡。
1886 長崎事件:清水兵暴動。玄洋社民権論から国権論へ。9月演劇改良会発足（末松謙澄、渋沢栄一、外山正一ら）：上流階級の鑑賞のために女形（および女優の出演）の廃止、花道の廃止、劇場改良を提言。厳本善治「演劇の改良」外山「演劇改良論私考」逍遥「美とは何ぞや」10月末松（博文の娘婿、内務省参事官）「演劇改良演説」逍遥「末松君の演劇改良論を読む」／10/24紀州沖でノルマントン号事件（英国船のアジア人種差別→領事裁判権をめぐり不平等条約撤廃運動）11月外山「社会改良と耶蘇教の関係」末松「演劇改良意見」高田早苗「演劇改良会の解散を望む」／依田学海と団十郎、協力して活歴劇（歴史の再現）／ビルマ、英領インドに併合。
1887 , 4/26 外務大臣井上馨邸(現国際文化会館)の仮設舞台で明治天皇、各国公使らのために天覧歌舞伎上演（団十郎感泣）。5月川上音二郎、神戸楠公社で「改良演劇西洋美談、斎武義士自由の旗揚」6月四迷「浮雲第一編」（〜89）7月小中村義象「国学和歌改良論」8月兆民「平民のめさまし」９月逍遥「批評の標準」12/26保安条例（1898，6/25廃止）、民権派壮士570名東京追放／ホセ・リサール『ノリ・メ・タンヘレ』
1888,1月兆民、東雲新聞創刊（〜1891)。2月武津八千穂「国学和歌改良不可能論」3月四迷「学術と美術との差別」10月依田学海「政党美談淑女の操」／演劇矯風会（演劇改良会の後身）12/3角藤定憲、大阪で大日本壮士改良演劇会（大日本芸劇矯風会）:「耐忍之書生貞操佳人」（原作「剛胆之書生」)「勤王美(義)談上野曙」／豪、中国人移住制限：白豪主義white australian policy
1889 ◆2月大日本帝国憲法。正式の国号を大日本帝国とする。独帝国(1871-1918)に倣う。山県有朋総理就任：超然主義（政党政治を嫌い、議会と敵対）で軍備拡張。4月蘇峰「言論の不自由と文学の発達」、第二インターナショナル(-1914)。福地桜痴ら歌舞伎座創設（洋風木造、内部は和風）。10月鴎外「演劇改良論者の偏見に驚く」
1890 11月第一回帝国議会。教育勅語。1891 井上哲次郎「勅語衍義」；東洋諸国は微弱、日中のみ。然し中国は古典に拘泥、独り日本は進歩の念、日月に興り「四方皆敵」頼むべきもの…四千万の同胞。然れば我が邦人たるもの、国家の為には一命を塵芥の如く軽んじ、奮進勇往、以て之を棄つるの公義心なかるべからず。／穂積八束、民法典論争。「民法出て、忠孝滅ぶ」：仏式の平等博愛主義を批判。
1893 仏、ラオス保護国化◆インドシナ植民地完成。５月透谷『内部生命論』翌年自殺。卯吉「居留地制度ト内地雑居」：同胞を世界に散布せよ。
1894,2 月朝鮮・甲午農民戦争（農民＋東学党） 6月清と日本、朝鮮出兵。 ◆８月日清戦争〜95,3（背後に英国） 。12月蘇峰「大日本膨張論」
1895 1月「太陽」「帝国文学」「文芸倶楽部」創刊／日本、台湾・遼東半島獲得／朝鮮、清より独立。開化派、閔妃暗殺／諭吉、台湾の抵抗運動に際し「土人は眼中に認めず…兵力を以て容赦なく掃蕩を行い…一切の醜類を殲滅」（小熊55）。田口卯吉「日本人種論」フン族（小熊p174）
1896 竹越与三郎「二千五百年史」。第二インター、アナキストを排除。11月大西祝「社会主義の必要」／英領マラヤ成立。
1897 １月柳浪「非国民」4月団十郎の活歴と桜痴の歴史劇体制（其水ら河竹派を排斥）・抱月「社会小説論」→社会小説論争6月潜「演劇論」／哲次郎と木村鷹太郎雑誌「日本主義」創刊。キリスト教系「六合雑誌」／穂積八束「国民教育 愛国心」：祖先教による服従とは敬愛。「約束に由る権力団結においては服従あれとも敬愛なし。人類平等の関係においては博愛あれども服従なし」。家族国家論。／高山樗牛「我が国体と新版図」異民族統治のためには権力関係をもって臨め／◆10月朝鮮、清の服属国でなくなった以上、王号使用は不適切とし、国号を大韓帝国とし、高宗、皇帝に即位／中村太八郎、片山潜、秋水、社会問題研究会。
1898 独露仏英ら租借。◆ 米西戦争（米、フィリピン・アギナルドの独立運動を支援し、スペイン追放。キューバ独立させ保護国に）11月第二次山県有朋内閣。12月大韓帝国、独立派の李承晩を逮捕。
1899内地雑居開始。井上哲次郎「内地雑居論」、横山源之助「内地雑居後之日本」／北海道旧土人保護法／高山樗牛「帝国主義と植民」：混血を避けた英国に学べ。／6月大韓国国制 10月第二次ボーア戦争（〜1902):強制収容所戦略と焦土作戦。英、勝利／11月韓清通商条約／米D・ジョーダン：弱小民族の権利や意思を踏みにじるようなら、まもなくアングロサクソンは世界の善のために滅ぼされるだろう」／米、フィリピン統治権獲得→米比戦争(-1902/13):米軍将軍はインディアン戦争経験者。60万〜150万戦死。トウェインら、併合と米比戦争批判:米西戦争の目的に反する。
1900年1月上田敏「芸術の趣味」／3月治安警察法制定。社研、社会主義協会へ／◆6月義和団の乱：扶清滅洋を標語とする：日露英仏米独伊オーストリアハンガリー帝国連合軍、制圧。7-10月馬蹄銀事件（日本軍の銀横領）を秋水『万朝報』で追求、陸軍少将真鍋斌休職(1902,6月)、山県有朋辞任(10/19)、山県らの恨みを買う／米アルバート・ベヴァリッジ「神は全人類のうちアメリカ人こそが世界を救済する選民とされた」としフィリピン併合を正当化
1901、4月秋水「帝国主義」、5月安倍磯雄、片山潜、幸徳秋水、西川光二郎、社会民主党結成、伊藤内閣は翌日に禁止。8月樗牛「美的生活を論ず」9月登張「美的生活とニーチェ」／田口卯吉「国語上より観察したる人種の初代」日本アリヤン人種。新村出反論。
1902、◆1月日英同盟(対露）。 2月鴎外「審美極致論」
1903 露、南下／ 英、ラサ占領／2月キューバ、グアンタナモ米軍基地の永久租借を承認／5月秋水非戦論。11月幸徳堺、平民社を設立
1904 ◆2月日露戦争：欧米で黄禍論。社会主義協会の結社禁止。8月薫「非戦闘員」◆第一次日韓協約：高宗のロシア宛密書発覚、日本政府の推薦者を韓国財務外交顧問に任命／11月幸徳堺「共産党宣言」翻訳、発禁／天心「日本の覚醒」／潜、アムスでプレハーノフと結束／卯吉「破黄禍論」天孫人種（日本人）は白色。
1905,1月ロシア血の日曜日（第一革命の原因）。9月日露戦争終結。日本、南樺太、関東州租借。日比谷焼討事件。10月長谷川天渓「表象主義の文学」／11月第二次日韓協約で日本、韓国の外交権を接収。12/21韓国統監府設置／孫文・中国革命同盟会結成（東京）、科挙制度廃止
1906 西園寺公望首相就任。弾圧緩和。堺利彦日本社会党結成。党内では幸徳ら直接行動派（硬派）と田添鉄二ら議会政策派（軟派）に分裂。翌年、結社禁止命令／大隈重信、日鮮同祖論：日本人が資本家。朝鮮人は労働者／総督府嘱託に内田良平と矢上錦山：日韓合邦の後、一進会を率い、シナ革命に乗じて満州独立を。「鳳の国」構想：大高麗国、扶余族の復興→対ロシア／インド対英反抗運動：スワラジ（自治）スワデシ（国産品愛用）／3月藤村「破壊」5月秋水堺平民社に関心を持っていた北一輝「国体論及び純正社会主義」：国体論批判、発禁。河上肇、福田徳三賞賛。以後、北は宮崎滔天らと中国革命同盟会に入党。11月南満州鉄道株式会社設立
1907 ◆6月高宗、ハーグの万国平和会議に密使を派遣。背後に英ベッセル・米ホーマー・ハルバート。会議は密使の出席を拒絶→第三次日韓協約：官吏任命権を統監が掌握／足尾銅山、暴動罷業／加藤弘之「吾国体と基督教」：立憲的族父統治。世界教は民族教を滅ぼすとして基督教批判／9月花袋『蒲団』→自然主義論争(-1910)
1908,1‐4月漱石「坑夫」6/22赤旗事件：神田の映画館「錦輝館」で山口孤剣出獄歓迎会、石川三四郎により硬軟両派合同。旗を振り革命歌を歌いながら街頭へ出た寒村、大杉栄ら検挙→山県有朋、西園寺の融和策を批判→7月西園寺内閣総辞職／青年トルコ党革命
1909,1月「麺麭の略取」秋水訳。2月金子筑水「実生活と文芸」、柳田「後狩詞記」（農政学→民俗学）イラン国民軍蜂起テヘラン占領。６月花袋「芸術家と実作者との差」→「実行と芸術」論争 7月秋声ら「実行と芸術」御風「自然主義論最後の試練」／10月博文ハルビンで安重根に暗殺。11月自由劇場。
1910（〃43）4月「白樺」創刊／◆5月大逆事件（就縛開始）検事平沼騏一郎、松室致らによるフレームアップ／6月柳田「遠野物語」長塚節「土」（〜11月）／７月秋声「足跡」（〜11月）漱石「文芸とヒロイック」。統監寺内正毅、憲兵と警察を一体化／8月韓国併合、関税自主権の確立。啄木「性急な思想」「時代閉塞の現状」／9月堺利彦売文社設立／10月韓国統監府,朝鮮総督府に改組。漱石「思い出す事など」11月鴎外「沈黙の塔」
1911（〃44）1月24日幸徳ら処刑。泡鳴「断橋」武郎「或る女のグリンプス」藤村「犠牲（「家」後編）」。田村俊子「あきらめ」／２月徳富蘆花『謀反論』。実篤「お目出たき人」。◆国定教科書の南北朝併立説を非難する質問書が衆議院に出され、南北朝正閏論争起こる。2/4帝国議会、南朝を正統とする決議。教科書執筆責任者喜田貞吉休職処分。「大日本史」を根拠に、明治天皇は南北朝時代に限って三種の神器を所有していた南朝を正統とする。維新資料編纂局設置／3月杢太郎「和泉屋染物店」。帝国劇場、丸の内に開場。歌舞伎座も和式宮殿に改築。4月直哉「濁った頭」5月文部省に文芸委員会設置。啄木「A LETTER FROM PRISON」田中王堂（シカゴ大でデューイに学ぶ）「書斎より街頭に」 6月雨雀「幻影と夜曲」花袋「死の方へ」7月真鍋斌貴族院議院 8月秋声「黴」9月未明「物言わぬ顔」鴎外「雁」「百物語」「灰燼」らいてう「元始女性は太陽だった」青鞜社結成、抱月「現実主義の分化と新及深」◆10月辛亥革命:満族駆逐から五族共和へ標語転換、翌年中華民国成立。清朝滅亡／12月鴎外イプセン「幽霊」訳。広告の急速な普及
1912,4月啄木死。6月上杉慎吉「国体に関する異説」=天皇主権説→7月美濃部達吉批判:天皇機関説＝立憲議会制、明治天皇逝去／大杉「近代思想」創刊。
1913（大正2）桂太郎内閣に反対する憲政擁護運動激化。平沼・松室、「裁判所廃止及名称変更に関する法律」「判事及検事の休職並判事の転所に関する法律」成立させ、229人の判事検事を一挙に休退職とし443人にのぼる異動命令を発令。司法界粛清。４月雨雀「埋もれた春」６月大杉「征服の事実」
1914 ◆ 6月世界大戦I。8月日本、日英同盟により独へ宣戦／権藤成卿サークル（仏でマルクスと会った飯塚西湖、内田良平ら）麻布の南葵文庫。
1915,1月鴎外「歴史其儘と歴史離れ」「山椒大夫」／中国に21 カ条要求（帝政反対の第三革命、胡適らの文学革命起こる） 9月堺『へちまの花』を『新社会』に改題。河上肇「日本民族の血と手」:チェンバレンを基に、日本人優等論、朝鮮人との混血は避けよ。11月龍之介「羅生門」
1916 吉野作造デモクラシーを唱導。普通選挙運動。３月潤一郎「恐怖時代」◇白樺全盛、遊蕩文学撲滅論興る。
1917,2月革命／朔太郎「月に吠える」／石井・ランシング協定（中国の領土保全・門戸開放）。中国、独、墺へ宣戦／6月ロラン「民衆芸術」栄訳／◆10月革命＝ロシア革命／直哉「和解」◆12月 英国、シオニズム支持、オスマンを破りエルサレム入城。
1918,1-5月民衆芸術論争／6月実篤「新しき村に就きて」-利彦批評／中国南北戦争〜２８／７月連合国シベリア出兵。米騒動／高畠素之「政治運動と経済運動」（議会進出論）、山川荒畑と論争。山川荒畑禁固により高畠、優位に。翌4月『国家社会主義』創刊：アナキズムは堺派と高畠派に分裂。高畠弟子に尾崎士郎：大逆事件解明の目的で売文社に。後、国家社会主義運動に関与、戦後公職追放されるが政治小説「大逆事件」「天皇機関説」執筆（全集7）9月ドイツ革命-11月ドイツ休戦（世界大戦I終了）／マフノのウクライナ農民運動／佐藤鉄太郎「国体之研究」（小熊144）
1919,1月パリ会議:ウィルソン14条平和原則（民族自決、海洋の自由),英仏無視。日、山東半島獲得(→中国で5・4運動、米でも排日運動→1924排日移民法)、また人種差別撤廃を主張（米英豪反対→日本で反米感情）◆ヴェルサイユ体制→日米対立、独の貧困。独帝国、オーストリア＝ハンガリー帝国、オスマン帝国、露帝国、分解[諸帝国の終焉]／3月朝鮮三・一独立運動:大正デモクラシーの影響もあり武断政治より文化政治に統治方針を転換／第3インターナショナル（コミンテルン）結成／ガンディー反英運動。8月満川亀太郎・北一輝・大川周明「猶存会」結成。12月荷風「花火」
1920,◆2月長江「階級闘争の倫理的批判」→階級芸術論争／３月ニコライエフスク港事件。日本、国際連盟に正式加入（常任理事国）、経済恐慌／６月高畠素之『資本論』翻訳、９月中野秀人「第四階級の文学」10月雨雀「国境の夜」11月和辻「日本古代文化」で「自然人の偉大な子供らしさ」を謳う（小熊305-7）／権藤成卿、自治学会：社稷国家の自立、明治絶対国家主義を批判。社（土の神）と稷（五穀の神）：儒学孟子的日本主義。南淵請安（大化改新の思想家）を参照：『南淵書』。康有為や大杉栄の影響：権藤成卿・橘孝三郎らの超国家主義（共同体回帰、農本主義）は、アナキズムの系譜に属する一君万民思想──氏族共同体の祭祀としての天皇。橘はカーペンター、オーウェン、クロポトキン、トルストイ、白樺派に影響を受けた。
1921,3月クロンシュタットの反乱、5月「国境の夜」上演（演出土方与志、明治座）、10月「種蒔く人」創刊、即発禁／11月原敬首相暗殺（東京駅）。12月日米英仏四カ国条約、日英同盟廃棄。尾崎士郎『獄中にて』、アナボル共同「労働運動」刊行。柳田國男、国際連盟委任統治委員としてジュネーヴで南洋諸島統治形態決定に参加、欧米の人種差別に衝撃。以後、山人論から「島」―南島論へ。また柳田は朝日新聞で日系移民問題を繰り返し論ず。
1922,ワシントン軍縮条約・九カ国極東条約。１月平林初之輔「「第四階級の文学」広津和郎「ブルジョア文学論」3月全国水平社結成。実篤「文芸と階級意識」、尾崎士郎「獄室の暗影」 ５月菊池寛「芸術本態に階級なし」／雨雀ら先駆座:麹町の中村屋土蔵（土蔵劇場）で会員内での研究的小公演（震災まで）。７月日本共産党結成（非合法）９月アナ・ボル論争。アイルランド独立。
1923,1月詩誌『赤と黒』創刊(〜5月)、青野季吉「階級闘争と芸術運動」４月長江「資本主義社会に芸術ありや」。赤旗創刊（８月終刊）５月北「日本改造法案大綱」利一「日輪」7月マヴォ。8月鱒二「幽閉（山椒魚）」／◆９月関東大震災:大杉、平沢ら殺害、堺利彦ら逮捕／11月村山「現在の芸術と未来の芸術」12月「朝から夜中まで」上演（カイザー作、土方演出、村山美術）12／27虎ノ門事件（難波大助ステッキ銃で狙撃、翌年死刑）
1924年 2月朴烈事件。3月國士「古い玩具」。4月雨雀「骸骨の舞跳」で朝鮮人虐殺を扱い、雑誌「演劇新潮」は発禁。6月土方与志小山内薫、築地小劇場開設／高橋貞樹「特殊部落一千年史」：米移民法改正で日系移民締め出し。人種差別の国アメリカに対して、差別なく異民族を同化してきた日本の優位。中山哲「朝鮮人の名を全部日本名に変ずべし」『日本及日本人』
1925 普通選挙法公布・治安維持法公布。元台湾総督府東郷実、同化政策を批判、分化（隔離)政策提唱。11月蓑田胸喜、三井甲之ら「原理日本」。12月日本プロレタリア文芸連盟演劇部（先駆座の承継。後プロ芸）
1926,1月共同印刷争議応援で、小道具をトランクに詰め出張公演「トランク劇場」→前衛座／3月映画「日輪」（利一作、村田実監督、村山美術）／蒋介石、北伐開始。９月季吉「自然生長と目的意識」11月前衛座（青野季吉、林房雄、村山ら）
1927,4月「彼女」上演（土方演出「なにが彼女をさうさせたか」）／蒋介石クーデター、国共分離。毛沢東井岡山に革命根拠地樹立。日本金融恐慌 山東出兵。ソ連、スターリンの一国社会主義理論採択（トロツキー失脚）／6月プロ芸、労農芸術連盟（村山ら）と分裂。前衛座もプロレタリア劇場と分裂。芸術運動の特殊性を巡る急進派（否定論＝プロ劇）と漸進派（特殊論＝労芸）の分裂。福本イズムの分離結合理論にも関する/山川堺荒畑「労農」
1928,1月利一「新感覚派とコムミュニズム」2月第1回普通選挙で左翼系49万票（最左翼の労働農民党20万）→三・一五事件(1600人検挙）3月村山知義ら左翼劇場、４月土方与志、新築地劇団。 6月張作霖爆殺事件→国際的非難。「暗夜行路」後編。12月日本プロレタリア劇場同盟（プロット）
1929,4月4・16事件(4942人検挙）5月多喜二「蟹工船」」7月土方「北緯五十度以北（蟹工船）」帝国劇場。村山「全線」8月宮本顕治「敗北の文学」9月秀雄「様々なる意匠」重治「芸術に関する走り書き的覚え書」岩藤雪夫「賃金奴隷宣言」10月重治「芸術に政治的価値なんてものはない」/ウォール街暴落=世界恐慌。11月失業者30万:不況以前、大正デモクラシーの隆盛、革新派はあからさまに軍批判、一般にも波及。軍服姿で電車に乗ると罵声を浴びせるなど。／里見岸雄「天皇とプロレタリア」。橘孝三郎愛郷会。
1930 日本民族衛生学会、ナチス断種法の影響。５月「プロレタリア文学」創刊、村山検挙。９月利一「機械」
1931,1月谷崎「吉野葛」秋声ら「ファッショとファシズム文芸について」◆9月柳条湖事件（関東軍自作自演。満州事変〜33）／真田鶴松『野馬台詩解説』
1932、◆1/8桜田門事件（李奉昌、手榴弾）→1/9国民党好意的報道→1/18上海日本人僧侶襲撃事件（関東軍策謀）→1/28上海事変(〜3/3)3/1満州国建国（上海事変は満州事変から目をそらすため。2月ハルピン制圧）3月末から、コップ弾圧。4月村山、検挙 5月五・一五事件 6月堺利彦発狂
1933, 2月多喜二、警察に殺害。3月滝川事件、日本、国際連盟脱退／秀雄「故郷を失った文学」／鍋山貞親・佐野学転向声明／「春琴抄」康成「禽獣」
1934,5月 村山「白夜」（転向文学）、本庄陸男「白い壁」、７月健作「盲目」、9月新協劇団結成。「夜明け前」上演。
1935 相沢事件（皇道派相沢三郎が統制派永田鉄山を斬殺）。政府、国体明徴声明。天皇機関説を禁止（なお昭和天皇自身は機関説に賛成）
1936 二・ニ六事件、以後皇道派壊滅。翌年、北一輝死刑。
1937 盧溝橋事件・日中戦争 11月南京陥落／健作「生活の探求」／文部省「国体の本義」／12月 人民戦線事件：労農派が人民戦線を企てたとして検挙。
1938,5 月 国家総動員法：ソ連がモデル。関係「革新官僚」は、のち企画院事件（〜41）で検挙。
1939,1/31 平賀粛学で河合栄治郎、土方成美（国家主義）退官。平沼騏一郎、内閣総理大臣。ノモンハン戦争:8月に停戦。ナチスに傾倒していた平沼にとって、8/23の独ソ不可侵条約締結は衝撃。8/25「欧州の天地は複雑怪奇」として総辞職。企画院事件を指導。
1940 ３月清輝「錯乱の論理」8月村山逮捕、新協解体。10月大政翼賛会
1941 皇民化を進める朝鮮総督府、ナチス的純血主義を批判。古屋芳雄「国土・人口・血液」/７月米英、日本資産を凍結。 12月真珠湾攻撃。
1942 横浜事件 ５月 日本文学報国会 ９月「近代の超克」 日本、マラヤ占領。ビルマのアウンサン軍と日本、英軍駆逐、翌年ビルマ建国。
1943 高群逸枝、神道は人類救済の理想、神武天皇「八紘為宇」＝「世界の家族化」：わがたをやめは家族心を生命としてをり、世界の家族化を願望してやまない。しかるにそれを阻害するものに対してわが聖戦はおこされるのであるから、戦争は積極的に女性のもの
1944 ◆7月ブレトンウッズ協定でIMF創設、金ドル本位制。金１オンス＝$35の固定相場制。米覇権確立。
1945 ◆ポツダム宣言（米英支ソ四国共同宣言）:世界大戦II終了：大日本帝国滅亡／朝鮮分断／インドネシア独立戦争（〜49）
1946 ◆ホー・チミン独立宣言、第一次インドシナ戦争（〜54) 11月日本国憲法公布、傾斜生産方式（マルクス経済学の有沢広巳立案）。
1948 済州島四・三事件（この頃28万いた島民は57年まで3万に）6月ソ、ベルリン封鎖→分断は決定的。ビルマ連邦、英連邦より独立。
1949 中華人民共和国成立。ソ連核実験成功。中ソ、ベトナム承認。
1950 2月米ジョセフ・マッカーシーによる赤狩り開始。5月マッカーサー共産党非合法化示唆。人民広場事件。スターリンと毛沢東、日本共産党の平和革命論を批判、所感派（徳田ら）と国際派（宮本顕治ら）に分裂。徳田、中国へ亡命。◆6月朝鮮戦争。
1951 サンフランシスコ講和条約。日米安保条約。2/23所感派、反米武装闘争方針、10/16農村ゲリラ戦／山村工作隊.各地でテロ
1952破壊活動防止法 → 1955 日本共産党、武装闘争を自己批判・否定。
1954 ◆仏、アルジェリア戦争（〜62)もあり、インドシナで敗北。ジュネーブ協定→米、仏に代わりベトナム南北分割。
1956 ◆スエズ戦争：英仏イスラエル、エジプト侵攻。米ソ介入で英仏、運河利権喪失。英帝国の終焉。
1957 マラヤ独立(イギリス連邦の一員として）
1959,1/1 革命軍ハバナ占領、キューバ革命／中国の大躍進政策で3600万餓死。
1960 第二次インドシナ戦争=ベトナム戦争（〜75)。安保闘争。2/9 福田「大逆の女」朝日放送
1961 大逆事件の唯一の生き残り坂本清馬らが再審請求（事件後50 年）、サド裁判（翌年無罪判決）
1962,10月 キューバ危機／花田清輝『爆裂弾記』 1963,11/22 ケネディ暗殺
1964 中ソ対立。◆8月トンキン湾事件（米自作自演） 武智鉄二「黒い雪」
1965 2月米軍、北ベト爆撃／ 6月日韓基本条約：韓国の軍事提供を日本が経済的に支援する後方支援体制／9/30 事件:スハルトによって共産党関係者虐殺：〜66年３月、数十万〜二百万が犠牲。米、関与[ドミノ理論による東方アジアでの共産主義運動封鎖作戦]。
1966 文化大革命（〜76） 1967 最高裁、大逆事件再審請求を却下
1968 全共闘（〜69)2月金嬉老事件、10/9-10.『土方巽と日本人-肉体の叛乱』,10/29吉本隆明「思想としての身体」講演。12/13-23福田善之「魔女伝説」◆高度成長下のアナキズムと反近代主義。また米では反文明／自然回帰／Body Awareness／第四次大覚醒運動。
1969 1/3状況劇場、新宿でゲリラ公演／1/15-31,3/7-13,8/1-6福田善之「魔女伝説」／サド裁判被告敗訴／喜重「エロス＋虐殺」／柄谷「意識と自然」。米、カンボジア介入：ロン・ノル将軍クーデタでシアヌーク追放、農村部空爆／◆貿易黒字国である日独に投機殺到。
1970 1月 花田清輝『「吉野葛」注』／11月 三島事件──天皇問題の反復強迫
1971 ◆8月ドルショック：ドルと金の交換停止、ブレトンウッズ体制終了。固定相場制による米貿易赤字が背景
1972 2月ニクソン訪中／あさま山荘事件。3月唐、金芝河とソウル無許可公演。5/15沖縄返還・唐『少女と右翼』9/5ミュンヘン五輪テロ9/6警察庁、特殊部隊編成を発表／12月唐『日本列島南下運動の黙示録』
1973 ◆日本と欧州、変動相場制。五島勉「ノストラダムスの大予言」左京「日本沈没」。状況バングラデシュ(翌年レバノン、シリア)公演。オイルショック。中国で反儒教（批林批孔）運動
1975 米軍ベトナム撤退。 クメール・ルージュ、プノンペン占領、民主カンプチア建国／日本物価高騰（インフレ)／武智鉄二『邪馬台の詩』で昭和天皇が99代、現天皇が百代とする／武田崇元らオカルト・偽史運動
1977 9/28日本赤軍Hijack：政府、要求を受容、国内外より批判。10/13独Hijack：特殊部隊人質救出 11月警察庁,対Hijack特殊部隊極秘創設。
1978 日中平和条約。 11月越、ソ連と条約（中国と対立） 、カンボジア侵攻。
1979,1月 米中国交正常化。越軍プノンペン攻略。 ２月中越戦争。 ヴォーゲル「Japan as No.1」／管理教育激化／資産インフレ（バブル）
1989 天安門事件、昭和天皇崩御。
1990,3月 大蔵省総量規制。 7月校門圧死事件 ９月、韓国、ソ連と国交樹立。
1991,1月 米イラク空爆、湾岸戦争。 10月バブル経済崩壊（資産デフレ開始） ◆12月ソ連滅亡。 欧州共同体協議（翌年マーストリヒト条約）。
1994 朱元璋の転生を称す麻原彰晃、訪中。オウム国家構想。95地下鉄サリン事件・11月戦争計画 90 年代、大逆事件刑死者の名誉回復運動。
1999 ブレア、スコットランドとウエールズに自治議会承認。
