ワークショップ・プラトン『国家』を読む

ワークショップを下記の要領でTAGATS/フォーラムで開きます。


題材は古代ギリシアの哲学者プラトンの『国家』です。
NHKで話題のハーバード大学政治哲学教授マイケル・サンデル氏も、このプラトンの傑作を読むことからそのキャリアをスタートさせました。

 正義とはなにか。
 正しいこと・よいこと、美しいこととはどのようなことか。
 あるべき国家とはどのようなものか。
 あるべき国家にとって本当に必要なものはなにか。

ソクラテスの魅力的な「困ったちゃん」ぶりも、最高にノっている対話篇です。

皆様、お誘いあわせのうえ、ぜひお茶の水までお越しください。

ドラマ・ワークショップ



[プラトン『国家』を読む]



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プラトンは『国家』において、有名な「詩人(芸術家)追放論」を展開します。なぜプラトンは詩人をはじめとする芸術家たちを理想の国家から放逐するべきと考えたのでしょうか?プラトンの考え方は、欧州のみならず、西アジア地域、また近現代においても継承されていきます。
 国家と藝術との関係をどのようなものとして考えればよいのか。藝術とはなにか。藝術とはどのようなものであるべきなのか。この普遍的な問題について原型的な考え方をまとまった形で表したプラトンの最高傑作ともいわれる『国家』を輪読し、プラトンの問題提起を現在のわたしたちが受け止め、議論していくことで、その対話篇に「参加」していきます。


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講師:脇川海里(わきかわかいり)舞踊家、舞踊史家、演出家、振付家イマージュオペラ主宰。

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・日程:6/23(水)、8/25(水)、9/29 (水)
・参加費:各回1000円
・場所:Spaceカンバス 東京都文京区湯島2-4-8五十嵐マンションB1
・アクセス:JRお茶の水駅より徒歩5分   
・問合せ:tagtas@gmail.com(予約不要)
・詳細→http://d.hatena.ne.jp/tagtas/

岩波文庫版などをお持ちの方はご用意ください。
※6/23(水)は第一巻・第二巻までを予定しています。
ケパロス・ポレマルコス・トラシュマコス・グラウコン・アデイマントスまで。
※副読本としてマーティン・バナール『ブラック・アテナ:古代ギリシア文明のアフロ・アジア的ルーツ〈1〉古代ギリシアの捏造1785‐1985』新評論。なお『黒いアテナ』(上下巻、藤原書店)は資料集です。本書はその後大変な論争を引き起こしました。アーリア・モデルによるギリシア像はいまも残存しているが、その多くは18世紀から20世紀にかけてイデオロギー的に形成されたことを実証する本書は、サイードの「オリエンタリズム」をさらに発展させ、「ヨーロッパ至上主義」の核心またはその根拠を覆すものです。
 エリック・ハヴロック『プラトン序説』新書館は口承文化から文字文化へのメディア史的変遷に着目し、プラトンの詩人追放論を論じています。
 サイモン・ブラックバーンプラトンの「国家」』ポプラ社は、『国家』の概説書としては最新のものです(2006年)。

ドラマ・ワークショップとは…

■ドラマ・ワークショップとは、文字通りテキストをその場で輪読し、そのうえで議論するワークショップです。

 輪読の形式は現在では一頁ずつ各参加者で読みあいます。通常の戯曲購読では、登場人物を朗読者に割り振りますが、これでは各朗読者はその割り振られた登場人物に集中または当該箇所のみを読むことになります。

 TAGATSのドラマ・ワークショップではこのような従来の輪読の問題をふまえ、台詞のみを読むのではなく、テキストの中で交わされている議論のコンテクストを追うことを主眼としています。また順番で読むことによって読み終わった後の議論に加わり易くするということも企図されています。
 文字通りの輪読によって、テキストが提起する問題の文脈をできるかぎり損なうことなく把握することができ、参加者はテキストの輪読を経て問題提起し、議論していきます。

他、以下のようなドラマ・ワークショップ、またレクチャーも同時開催していますこちらへ

■[アリストパネス戯曲を読む ] 杉浦千鶴子/ドラマ・ワークショップ
日程:6/16(水)、7/7 (水)、8/11(水)、9/8 (水)
■[プラトン『メネクセノス』を読む] 佐々木治己/ドラマ・ワークショップ
日程:7/14(水)、9/1 (水)
■[夢に触ってみる] 羊屋白玉/ワークショップ
日程:9/6 (月)、9/21 (火)、9/22 (水)、9/27 (月)、9/30 (火)