3-5.[data]カントの「自由」

 これはもしかしたら、カントのいう「理性を公的に使用する自由」とリンクする。
 カントはいう。「啓蒙を成就するに必要なものは、実に自由にほかならない。しかもおよそ自由と称される限りのもののうちで最も無害な自由、すなわち自分の理性をあらゆる点で公的に使用する自由である」(カント「啓蒙とはなにか」岩波文庫p.10)つまりひとは公民として(「学者」という表現もカントは使用している)、社会を論じる権利を持っている。