バチカンとの対照

 厳密にいえば、チベット問題は民族問題であるよりは、むしろ宗教文化的な共同体の問題である。詳細を省いて、思いついたのは、バチカンの事例である。
 チベットバチカンは宗教が違うどころか、それぞれの社会における地位も違う。バチカンは巨大な普遍宗教のひとつの象徴的な領域であるのに対し、チベットは普遍宗教のうちの一流派であって、あくまでローカルな存在ではある。
 …まあ、ここはややこしくなるか。